日本の科学力の失速

2016年3月27日 日経新聞朝刊より

 

日本の科学研究はこの10年間で失速している――。英科学誌「ネイチャー」が23日付の最新号で日本の科学力の低下を指摘する特集を掲載した。発表論文数などをもとに分析した。1990年前後には躍進する日本を取り上げたが、四半世紀を経て論調は一転、激しい国際競争の中で埋没する姿を浮き彫りにした。

 

主要な科学誌に占める日本の論文の比率が低下する結果に表れ、日本が強かった材料科学や工学分野でも「15年の発表論文数は05年と比べ10%以上減少した」と指摘した。

 

大学や研究機関では、短期に結果を出すことが重要視され、長期的な視点からの技術発展への投資が十分に行われていない現在の日本。

新しい技術開発には長い年月がかかり、すぐに結果として成果が上がらないことが多い。

しかし、豊かな日本の未来を考えるときには、それでも技術開発への投資を増やしていくべきだ。

過去の投資の遺産を食い潰していくようでは、今後は衰退の一途をたどってしまうのではないか。

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