1.日本の人口

「人口減少」「少子高齢化」とは、日本の抱える大きな問題として、よく耳にする言葉です。2014年時点での日本の人口は1億2708万人、合計特殊出生率は1.42。では、実際には今後どれほどの「人口減少」が起き、どれほど「少子高齢化」が問題となってくるのでしょうか。

*合計特殊出生率:ひとりの女性が一生の間に何人子どもを産むのかを表した指標。2.07をこえると人口は自然増といわれる。

 

今からおよそ100年前。明治時代も後半の西暦1900年頃、日本の人口は約5000万人でした。東京—大阪間の長距離電話が開通し、初めて自動車が日本に入ってきた時代です。その後人口は急激に増加を続け、2008年にはピークの1億2808万人を迎えます。その後人口は緩やかに減少を始め、今から100年後の西暦2100年には、元の5000万人まで減少すると言われています。1

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人口減少×デザイン 筧裕介 英治出版 2015より抜粋

 

「人口減少」にも増して問題となるのが「少子高齢化」です。2012年の時点で生産年齢人口63.8%、老年人口23.0%であるのに対し、50年後の2060年には生産年齢人口50.9%、老年人口39.9%になると予測されます。1 高齢者の割合が増えれば、それに伴って増加するのが社会保障費。2012年の109.5兆円に対して2025年には148.9兆円に膨れ上がると予測されます。 いわゆる2025年問題といわれる、高齢者一人に対する生産年齢人口1人という時代です。

*年少人口:15歳未満の「子ども」人口、 生産年齢人口:15—64歳の「働き手」人口、 老年人口:65歳以上の「高齢者」人口
*社会保障費:年金・医療、介護、福祉その他を合計した費用

 

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人口減少×デザイン 筧裕介 英治出版 2015より抜粋

 

実際には、人口の移動が起きるため、地方都市に関しては予測よりもはるかに早く「人口減少」「少子高齢化」問題が深刻になっていくと考えられます。では、この「人口減少」「少子高齢化」に対して、日本はどのような対策をとっていくのでしょうか。2015年には、アベノミクス「新3本の矢」として、①名目GDP600兆円、②合計特殊出生率1.8、③介護離職ゼロ、という目標が掲げられました。その実効性はさておき、大きく見れば「人口減少」「少子高齢化」問題に対する政策、と言えるでしょう。

1. 国立社会保証・人口問題研究所 「日本の将来推計人口」  2012
2. 厚生労働省「社会保障に係る費用の将来推計の改定について」2014

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