周回遅れでグローバル化を目指す日本の行方は。
2016年3月23日 日経新聞より
移民を巡る欧州の摩擦の原点は1950~60年代のドイツといわれる。トルコから労働者を大量に受け入れ、統合への政策が不十分なまま定住が進んだ。「労働力不足を移民で補うことを安易に選択すれば欧州と同じ状況になる。社会的ストレスを決して甘く見るべきではない」(経営共創基盤の冨山和彦最高経営責任者)との声も根強い。
「移民政策」という言葉がタブー視されるなかで外国人材が急増する日本。差別的なヘイトスピーチをはじめ「不寛容」やポピュリズム(大衆迎合)の芽は欧米と同様にある。社会不安を招かずに共生をどう進めるか。
欧州のシンクタンクが発表する15年の移民統合政策指数(MIPEX)で日本は38カ国中の27位。差別への対策、政治参加、教育などが課題に挙がっている。
2016年6月23日、英国での国民投票による欧州連合(EU)からの離脱。そして12月19日米国でのトランプ大統領就任。世界経済を引っ張る2大国が、移民問題を中心に、世界的なグローバリズムの流れにストップをかけた。周回遅れでグローバル化を目指す日本の行方は。
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